イヴの息子たち

作品名:イヴの息子たち(いゔのむすこたち)
種類:漫画
製作:日本
著者:青池 保子(あおいけやすこ)

リアルタイムでこの作品を読んでいたとしたら、どんな感じがするのか私には想像がつかないのですが、この作品が少女向け雑誌に掲載されていたことには何とも驚きです。

作者の青池保子さんは「エロイカより愛をこめて」という代表作があるのですが、まずその代表作があってこの奔放な作品を描いたのではなく、この「イヴの息子たち」が先で、しかもこれによって漫画家として人気を得たというからさらに驚きです。

それはともかく、まずは作品の簡単な説明から。

キリスト教の旧約聖書に、”アダムの肋骨からイヴが作られた”というくだりがあるのですが、この「イヴの息子たち」に登場する”ヴァン・ローゼ族”はドジエルという天使によって誤って”イヴの肋骨”から作られた、男の人しか好きにならない男性、という設定。
そしてヴァン・ローゼ族でもある主役の三人は美形の男性で、とにかくひどい目に遭う。(主にほかのヴァン・ローゼ族によって)
このあとはもう上手に説明できません。

この作品がなんとも独特の雰囲気をかもしだしているのって、一般的にこういうコメディというか何というかは、絵もそういう文脈に合わせたものになっていたりするのに対して、この作品(というか青池保子の作品)の場合は絵と文脈が一致しているような一致していないような・・・。平たく言うと、ほぼ変態マンガなのに絵は王道の少女漫画。そして何だかんだ言って結局少女漫画の雰囲気を失っていない不思議さ。

でも何度も読んでしまうのです。

次々と登場する世界史、日本史の要素と、青池さんのセンス、そして前述の独特の雰囲気の所為だと思います。

毎日読んでも飽きません。是非読んでいただいたい作品のひとつです。

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